ひな祭りの菱餅の由来は？飾り方は？食べ方は？

3月になると、女の子の節句の「ひな祭り」がありますね。女の子がいらっしゃるご家庭ならば、ひな人形をそろそろ飾る頃になってきました。そして、おひな様を飾る時に一緒に飾るものと言えば「菱餅」ですね。

しかしながら、菱餅ついてよく知らない方は多いのではありませんか。それでは今回は「菱餅」について、由来や飾り方、食べ方をお伝えいたしましょう。

ひな祭りの菱餅の由来は？

菱餅は、ひな祭りの時に飾られる、ひし形のお餅のことですね。実際は、菱餅は本物のお餅ですが、出来上がっている飾りものとしてお雛様と一緒に飾っていらっしゃるご家庭も多いことでしょう。

菱餅は、皆様もご存知の通りひし形で、ピンク・白・緑色の3段重ねです。この可愛い色合いの菱餅は、古くは中国から伝わったと言われています。

中国では上巳（じょうし）の節と呼ばれる3月の始めの日に、母子草（ははこぐさ）を入れたお餅を厄除けとして食べる行事がありました。母子草とは、日本では春の七草である「御形（ごぎょう）」のことです。

しかし、母子草の名前の通り、日本では母と子をついて餅にするのは縁起が悪いと言われ、代わりにヨモギが使われました。上巳の節はその後、3月3日になり、日本のひな祭りに結びつきました。

やがて菱餅は、江戸時代には形がひし形になりました。最初は菱の実を入れた白とヨモギをいれた緑の2色でしたが、明治時代にはくちなしの実を入れたピンクも加わり3色になりました。

さて次に、菱餅の飾り方をご紹介しましょう。菱餅は、ただおひな様のそばに飾ればよいわけではありません。菱台と呼ばれる、三方の上に和紙を敷き、その上に菱餅を置きます。

この菱台は一対として、二つ飾ることになりますので、菱餅もふたつ用意してくださいね。この菱台は飾る場所も位置が決まっていますよ。7段飾りのおひな様でしたら、上から4段目の中央に飾るのが正しい飾り方です。4段目は右大臣や左大臣の飾る段になりますので、ぜひ覚えておいてくださいね。

この菱餅の色は、上から桃、白、緑の順番になります。また、この3色の色にもそれぞれ意味がありますよ。まず、桃色はクチナシで色をつけているので魔除けの意味があります。そして白色は、菱の実が入っています。菱の実は、繁殖力が強いので子孫繁栄や長寿の意味があります。

母子草の代わりに用いられるようになったヨモギは、その強い香りで邪気を祓ってくれます。つまり、ヨモギには厄除の意味があります。このように菱餅には、いろいろな意味がこめられたお餅ということがわかりますね。

さて、とても春らしい色合いの菱餅ですが、皆様は召し上がったことはありますか。カラフルなお餅なので、甘いイメージなどがあるかもしれません。

しかし、菱餅はほとんど味はついていないのですよ。つまり、普通のお餅と変わりがないので、食べ方もいつものお餅と同じで大丈夫です。菱餅を焼いて、お醤油や砂糖醤油、またはきな粉をつけても美味しくいただけます。

甘くておいしいぜんざいに入れても、お吸い物に入れてもいいですね。このように、菱餅はいろいろな食べ方で良いのですが、ひとつだけ覚えておいていただきたいことがあります。

というのは、菱餅は縁起物の食べ物ですから、縁起を担ぐ食べ方がありますよ。それは、菱餅は角を手でちぎりながら食べると良いと言われています。菱餅の角が尖っているのは魔除けの意味があるのですね。

つまり、この角をちぎりながら食べると、角が立たずに丸く生きられるというわけです。いろいろな意味をもつ菱餅ですので、このように縁起を担ぐ食べ方をぜひお試しになって、楽しいひな祭りをお過ごし下さい。

ひな祭りの菱餅の由来は、中国では上巳（じょうし）の節と呼ばれる3月の始めの日に、母子草（ははこぐさ）を入れたお餅を厄除けとして食べる行事がありました。上巳の節はその後、3月3日になり、日本のひな祭りに結びつきました。

ひな祭りの菱餅の飾り方は、菱台の上に和紙を敷き、その上に菱餅を置きます。この菱台は一対として、二つ飾ることになり、菱餅もふたつ用意します。この菱台は飾る場所と位置は、7段飾りのおひな様でしたら、上から4段目の中央に飾ります。菱餅の色は、上から桃、白、緑の順番です。

ひな祭りの菱餅の食べ方は、いつものお餅と同じで焼いた後に　お醤油や砂糖醤油やきな粉をつけて食べます。ぜんざいやお吸い物に入れてもいいですよ。食べ方は菱餅の角をちぎりながら食べると角が立たず丸く生きられるといわれています。

ひな祭りの菱餅にもいろんな意味があるのですね。今年のひな祭りは菱餅の由来や意味を考えながら過ごしてみるのもいいですね。